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【レオパモルフ図鑑#22】ホワイトアンドイエロー(W&Y)トレンパーエクリプスとはどんな品種?特徴や遺伝を解説!

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「ホワイトアンドイエロー(W&Y)のコンボモルフを知りたい!」

「レオパの品種を知りたい!」

そんな人のために、2015年からヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー、以下レオパ)に囲まれて暮らしている私、のの(X:@leopalife Instagram:@nono_leopalife)がレオパの品種(モルフ)の【ホワイトアンドイエロー(W&Y)トレンパーエクリプス】についてご紹介します。

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ホワイトアンドイエローのコンボモルフは、たくさん作り出されています。

コンボモルフとは、1つだけの特徴を持った「単一モルフ」を複数組み合わせて生まれた複合モルフ(品種)のことです。
レオパのモルフの表記や呼び方については「【初心者向けレオパ繁殖ガイド】⑧番外編:モルフの呼び方について」の記事で確認してみてくださいね。

この記事を読むと、W&Yトレンパーエクリプスというモルフについて理解でき、W&Yトレンパーエクリプスにまつわる遺伝について知ることができます。

W&Yトレンパーエクリプスについてのポイントは以下の通りです。

W&Yトレンパーエクリプスは、「W&Y」と「トレンパーアルビノ」と「エクリプス」のコンボモルフです。

最近では「トレンパーアルビノ」と「エクリプス」のコンボモルフを「ラプター」と呼ぶことが増えています。
そのため、W&Yトレンパーエクリプスは「W&Yラプター」と同じ意味と考えられます。

目全体が真っ赤なフルアイか、目の前半分が真っ赤なスネークアイになります。
ラベンダー色のスポットが不規則に全身に散りばめられ、体の側面や手足などが白く色抜けする個体が多いです。

W&Yが入っているので、特有の神経症状「ホワイトアンドイエロー・シンドローム」が現れる個体もいます。

それでは、W&Yトレンパーエクリプス(W&Yラプター)について詳しく見ていきましょう!

目次
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「W&Yトレンパーエクリプス(W&Yラプター)」について

W&Yトレンパーエクリプスは、「W&Y」と「トレンパーアルビノ」と「エクリプス」のコンボモルフです。

厳密には、「トレンパーアルビノ」「エクリプス」「パターンレスストライプ」「ハイポタンジェリン」などが組み合わさったコンボモルフ(複合品種)のことを「ラプター」と呼びます。

しかし、現在は、「トレンパーアルビノ」と「エクリプス」のコンボでも「ラプター」と呼ばれることが多いので、今回の「W&Yトレンパーエクリプス」は「W&Yラプター」と同じ意味です。

W&Yについては先の記事でご紹介済で、ラプターについてもスノーラプターの記事等でご紹介済みです。
ラプターを構成している「トレンパーアルビノ」や「エクリプス」についても先の記事でご紹介済みではありますが、たくさんの記事を見るのも大変です。
ほぼ同じにはなりますが、この記事でも解説していきます。

W&Yについて詳しく知りたい方は▼の記事をご覧ください。

トレンパーアルビノについて詳しく知りたい方は▼の記事をご覧ください。

ここではまず、「W&Yトレンパーエクリプス(W&Yラプター)」を構成しているモルフ

  • W&Y(ホワイトアンドイエロー)
  • トレンパーアルビノ
  • エクリプス

について整理していきましょう。

W&Y(ホワイトアンドイエロー)とは

まず、ホワイトアンドイエローの記事でもポイントとして記載していることを再掲します。

ホワイトアンドイエローは、不規則に入るスポットや背に白抜けが入ることなどが特徴です。

遺伝は、他の品種との組み合わせで模様がランダムに乱れますが、よくわかっていないことが大半です。

ホワイトアンドイエロー特有の神経症状の特徴は、上に反り返りながらバランスを崩したり、首を上下に振ったりするものが多くあります。

ホワイトアンドイエロー特有の神経症状は、ホワイトアンドイエローの遺伝子と分離することが可能であると研究が進められています。

このポイントの中でも、ホワイトアンドイエローは、他の品種との組み合わせでコンボに変わった模様の乱れが現れることが注目されています。

ホワイトアンドイエローは、数多くのコンボモルフに用いられていますが、模様の乱れが個性的なので、1匹として全く同じ模様の個体はいません。

また、ポイントとしても記載しましたが、ホワイトアンドイエロー特有の神経症状「ホワイトアンドイエロー・シンドローム」が存在することがわかっています。

症状としては、以下の通りです。

  • 上を向くように反り返りながらバランスを崩します。
  • 首を上下に振る傾向があります。
  • 瞳の焦点が定まっていないことが多いです。
  • 症状を示していない個体が、後天的に発症することはありません。

参考図書の多くに、「ホワイトアンドイエローには神経症状がない」と書かれています。
これは、ホワイトアンドイエローが作り出された当初には神経症状が確認されなかったのにも関わらず、2017年頃から「ホワイトアンドイエロー特有の神経症状」として確認され始めたからです。
無作為な繁殖を行った場合に、ホワイトアンドイエロー・シンドロームが蔓延する恐れがあるということを、繁殖を視野に入れるなら肝に銘じなければなりません。

トレンパーアルビノとは

まず、トレンパーアルビノの記事でもポイントとして記載していることを再掲します。

アメリカのブリーダーである Ron Tremper 氏が作り出したモルフです。

現在世界で流通しているアルビノのうち、最も多いのがトレンパーアルビノです。

地肌の色は黄色からオレンジ色をしており、バンド部分は白〜ピンク・ラベンダー〜ココア色まで様々で、孵化温度や飼育温度によっても色の出方は変わります

レオパには「アルビノ」と呼ばれる種類が3種類存在します。

その3種類には互換性はなく、それぞれが

  • ブリーダーRon Tremper氏が繁殖・固定化した「トレンパーアルビノ」
  • ブリーダーTim Rainwater氏が繁殖・固定化した「レインウォーターアルビノ」
  • ブリーダーMark Bell氏が繁殖・固定化した「ベルアルビノ」

と、繁殖・固定化に成功したブリーダーの名前を頭につけて「〇〇アルビノ」と呼ばれています。

今回の「トレンパーアルビノ」は、3つのアルビノの中で最も早くに世に出て、最も流通量の多いアルビノです。

地肌の色は黄色からオレンジ色をしており、バンド部分は白〜ピンク・ラベンダー〜ココア色まで様々で、瞳はブドウ色〜ワインレッドになります。

エクリプスとは

画像には「ギャラクシー」というモルフの個体を掲載しています。
「ギャラクシー」は「トータルエクリプス」とも呼ばれるコンボモルフで、「スーパーマックスノー」と「エクリプス」が組み合わされています。

エクリプスはレオパの品種の中では珍しく「目」に特徴があるモルフです。

虹彩全体が瞳と同じ色に染まるもの(フルアイ)と、虹彩の前半分だけが瞳と同じ色に染まるもの(スネークアイ/ハーフアイ)があります。

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片目がスネークアイで、もう片方の目がフルアイになる個体もいます。

エクリプスがアルビノ化した表現は、目が赤くなるので「レッドアイ」と呼ばれています。

また、エクリプスはコンボになった際に、口の先や手足などを白く色抜けさせる作用を持ちます。

ちなみに…ラプターとは

ラプターに関しては、ディアブロブランコの記事スノーラプターの記事に記載している内容とほぼ同一となりますが、ご紹介します。

先述した通り、厳密には、「トレンパーアルビノ」「エクリプス」「パターンレスストライプ」「ハイポタンジェリン」などが組み合わさったコンボモルフ(複合品種)のことを「ラプター」と呼びます。

しかし、現在は、「トレンパーアルビノ」と「エクリプス」のコンボでも「ラプター」と呼ばれることが多くなっています。

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コンボモルフの定義は時代に合わせて若干変わっていきますが、何世代にもわたって作り出されたモルフであることは間違いありませんね。

ラプターは、「RAPTORと表記されます。

  • R:レッドアイ
  • A:アルビノ
  • P:パターンレス
  • T:トレンパー
  • OR:オレンジ

上記の通り、それぞれの頭文字をとって「RAPTOR(ラプター)」と呼ばれています。

特徴を簡単に言うと、この名の通り…

  • 赤い目をしていて
  • アルビノが入っていて
  • 体の模様が消失されているのが上等とされ
  • トレンパー氏が作出した血統であり
  • オレンジ色の体をしている

のが「ラプター」です。

アルビノ化されたエクリプスが入っているので、目全体が真っ赤なフルアイか、目の前半分が真っ赤なスネークアイになります。

また、体の模様は「パターンレス」なので、消えているものが上等とされますが、バンドが残った個体やリバースストライプ状の模様を持った個体も多く存在します。

ラプターの目は、ワインレッドやブドウ色のような赤黒い色をした個体が多いです。

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トレンパーアルビノの代わりにベルアルビノが入っているレーダーのように「目の虹彩部分に走る血管が特徴的にピンク色で瞳は明るい赤色」にはラプターの目はなりませんが、渋い赤黒い色がとても魅力的です。

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W&Yトレンパーエクリプス(W&Yラプター)の特徴とは?

ここまでW&Yトレンパーエクリプス(W&Yラプター)を構成している「W&Y」「トレンパーアルビノ」「エクリプス」をご紹介してきましたが、モルフ名としてこの3つのモルフが表記されているということは「見た目に特徴として現れている」ということです。

今回は「W&Y」と「ラプター」の特徴を整理して、W&Yトレンパーエクリプス(W&Yラプター)の特徴をご紹介します。

まず、ホワイトアンドイエローの特徴です。

ホワイトアンドイエロー(W&Y)の特徴
  • 幼体の時は、黄色みが強い個体と白色が強い個体がいます。
  • 成長するにつれて体にスポットが現れてきます。
  • 目の虹彩が、薄いグレーであることが多いです。
  • スポットが不規則に全身に散りばめられます。
  • 体の側面や手足などが白く色抜けする個体が多いです。
  • 全体的な体色が明るく、白みが強い印象の色合いになります。
  • 背の中心線に沿って色が抜ける傾向もあります。
  • 神経症状が出る場合があります。

そして、ラプターの特徴です。

ラプターの特徴
  • 目全体が真っ赤なフルアイか、目の前半分が真っ赤なスネークアイになります。
  • 目はワインレッドやブドウ色のような赤黒い色になります。
  • 体の模様は消えているものが基本ですが、バンドが残った個体やリバースストライプ状の模様を持った個体も多く存在します。
  • 体の模様は、濃くスポット状に残る個体が多い傾向にあります。
  • 体の色はオレンジ色です。

これら2つの特徴を踏まえて、W&Yトレンパーエクリプス(W&Yラプター)の特徴をまとめると以下の通りです。

  • 目の虹彩全体が真っ赤(フルアイ)か、前半分くらいが真っ赤(スネークアイ)か、片目ずつがそのいずれかになっています。
  • 目はワインレッドやブドウ色のような赤黒い色になります。
  • 成長するにつれて体にスポットが現れてきます
  • ラベンダー色のスポットが不規則に全身に散りばめられます。
  • 体の側面や手足などが白く色抜けする個体が多いです。
  • 背の中心線に沿って色が抜ける傾向もあります。
  • 神経症状が出る場合があります。
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コンボになることによって強く見た目に現れる特徴もあり、とても興味深いですね!

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W&Yトレンパーエクリプス(W&Yラプター)の遺伝とは?

遺伝を【初心者向け繁殖ガイド】に基づいて考えていきます。

今回、考えなければならない要素(遺伝子)は「W&Y」「トレンパーアルビノ」「エクリプス」です。

この中で、「W&Y」は本やサイトによって書かれていることが異なるのですが、通説とされている「優性遺伝」として考えていきます。

すると…

  • W&Y:優性遺伝モルフ
  • トレンパーアルビノ:劣性遺伝モルフ
  • エクリプス:劣性遺伝モルフ

というふうに整理できます。

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遺伝について「?」の方には意味不明の内容だと思うので、【繁殖ガイド】第4回目に記載の用語のポイントだけ掲載します。

  • 遺伝子は、親から子へと受け継がれる特徴を伝える役割を持っていて「設計図」に例えられます。

    遺伝子については第1回目に戻ってみてくださいね。

  • オス親とメス親の設計図情報が同じである時(遺伝子座遺伝子型同じ2つの遺伝子で構成されている時)、それを『ホモ接合』と呼びます。
  • オス親とメス親の設計図情報が異なる時(遺伝子座遺伝子型異なる2つの遺伝子で構成されている時)、それを『ヘテロ接合』と呼びます。

    遺伝子座遺伝子型ホモ接合ヘテロ接合については第2回目に戻ってみてくださいね。

  • 遺伝子型がヘテロ接合の場合、見た目に発現した遺伝子は見た目に発現しなかった遺伝子に対して優性遺伝するといいます。
  • 逆に、見た目に発現しなかった遺伝子は見た目に発現した遺伝子に対して劣性遺伝するといいます。
  • 遺伝子型がヘテロ接合の場合、子に異なる2つの遺伝子両方の特徴が発現したときに2つの遺伝子には優劣の関係がなく、その2つの遺伝子は共優性遺伝するといいます。

    優性遺伝劣性遺伝共優性遺伝については第3回目に戻ってみてくださいね。

遺伝はこのモルフの組み合わせなので、例えば「W&Yラプター」同士の交配で生まれてくるベビーのモルフの確率は、

  • W&Yラプター:75%
  • ラプター:25%

となります。

2匹の親個体が持つ「W&Y遺伝子」は「ヘテロ接合」であるとの仮定のもと計算しています。
また、W&Yの「ホモ接合」で致死を考慮しないことを前提としています。

ちなみに計算方法は下の図の通りです。

遺伝については完全初心者の方向けに【繁殖ガイド】を展開していますので、確認してみてくださいね。

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W&Yトレンパーエクリプス(W&Yラプター)をご紹介!

レオパ紹介をさせてください!と SNS でお声かけしたところ…

  • Rさんが”れお君”

のお写真を貸してくださいました。

のの

Rさん、ありがとうございます!

W&Yトレンパーエクリプスの”れお君”

一見すると真っ黒の目に見えますが、渋い赤黒い「ワインレッド」のような色の目をしています。

ワインレッドの瞳の色が虹彩全体に広がる「フルアイ」の特徴を持っていますね。

れお君は、ホワイトアンドイエローの特徴が手足と体側が少し白抜けしているところに現れています。

ラベンダー色のスポットがランダムに散らばっているのもホワイトアンドイエローの特徴ですね。

真上から見た時に、背中の中心の白抜けがあまりわからないのは、成長とともにホワイトアンドイエローの特徴が「タンジェリン(オレンジの体色)」に飲み込まれているからだと思います。

ラプターには「ハイポタンジェリン」が含まれています。
ハイポタンジェリンについては、こちらの記事をご覧ください。

飼い主のRさんには「色味がとてもハッキリしていて、綺麗なのが特徴です」と教えていただきました。

のの

オレンジ色が強く体色に現れていて、ワインレッドの目もとても映えていますね。

Rさん、れお君の愛らしいお写真を、ありがとうございました!

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まとめ:W&Yトレンパーエクリプス(W&Yラプター)

W&Yトレンパーエクリプス(W&Yラプター)をご紹介しましたが、いかがでしたか?

もう一度、まとめておくと…

W&Yトレンパーエクリプスは、「W&Y」と「トレンパーアルビノ」と「エクリプス」のコンボモルフです。

最近では「トレンパーアルビノ」と「エクリプス」のコンボモルフを「ラプター」と呼ぶことが増えています。
そのため、W&Yトレンパーエクリプスは「W&Yラプター」と同じ意味と考えられます。

目全体が真っ赤なフルアイか、目の前半分が真っ赤なスネークアイになります。
ラベンダー色のスポットが不規則に全身に散りばめられ、体の側面や手足などが白く色抜けする個体が多いです。

W&Yが入っているので、特有の神経症状「ホワイトアンドイエロー・シンドローム」が現れる個体もいます。

W&Yトレンパーエクリプス(W&Yラプター)と一言でいっても、模様の出方には個性があります。

また、ラプターの「トレンパーアルビノ」を「ベルアルビノ」に置き換えて作り出された「W&Yレーダー」とは異なる目の魅力がありますね。

ワインレッドの目も魅力的ですが、スポットの入り方も個性豊かなモルフなので、お気に入りの子がきっといるはずです。

のの

ぜひ、自分にとっての「1匹」を見つけてくださいね。

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ぜひ、皆さんのレオパちゃんを紹介させてください。
更新がゆっくりなので、かなりお待たせしておりますが、気長にお待ちくださいね。

のの(X:@leopalife Instagram:@nono_leopalife)まで、是非ご連絡をお待ちしております。

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