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【レオパモルフ図鑑#18】W&Yスノーラプターとはどんな品種?特徴や遺伝を解説!

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「スノーラプターのコンボモルフに興味がある!」

「ホワイトアンドイエロー(W&Y)のコンボモルフも知りたい!」

「レオパの品種を知りたい!」

そんな人のために、2015年からヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー、以下レオパ)に囲まれて暮らしている私、のの(X:@leopalife Instagram:@nono_leopalife)がレオパの品種(モルフ)の【ホワイトアンドイエロー(W&Y)スノーラプター】についてご紹介します。

のの

ホワイトアンドイエローのコンボモルフも、スノーラプターのコンボモルフもたくさん作り出されています。

コンボモルフとは、1つだけの特徴を持った「単一モルフ」を複数組み合わせて生まれた複合モルフ(品種)のことです。
レオパのモルフの表記や呼び方については「【初心者向けレオパ繁殖ガイド】⑧番外編:モルフの呼び方について」の記事で確認してみてくださいね。

この記事を読むと、W&Yスノーラプターというモルフについて理解でき、W&Yスノーラプターにまつわる遺伝について知ることができます。

W&Yスノーラプターについてのポイントは以下の通りです。

W&Yスノーラプターは、「W&Y」と「スノー」と「トレンパーアルビノ」と「エクリプス」のコンボモルフです。

ラベンダー色のスポットが不規則に全身に散りばめられ、体の側面や手足などが白く色抜けする個体が多いです。
体色は全体的に明るくなります。

W&Yが入っているので、特有の神経症状「ホワイトアンドイエロー・シンドローム」が現れる個体もいます。

それでは、W&Yスノーラプターについて詳しく見ていきましょう!

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目次

「W&Yスノーラプター」について

W&Yスノーラプターは、「W&Y」と「スノー」と「ラプター」のコンボモルフです。

ラプターも単一モルフではなく、「エクリプス」「トレンパーアルビノ」「パターンレスストライプ」「ハイポタンジェリン」などが組み合わさったコンボモルフです。
(※現在は、「トレンパーアルビノ」と「エクリプス」のコンボでも「ラプター」と呼ばれることが多いです。)

のの

今回ご紹介する「W&Yスノーラプター」が何世代にもわたり、作り出されて完成させられた品種であることがわかりますね。

W&Yとスノーラプターについては先の記事でご紹介済ですが、たくさんの記事を見るのも大変です。
ほぼ同じにはなりますが、この記事でも解説していきます。

W&Yについて詳しく知りたい方は▼の記事をご覧ください。

スノーラプターについて詳しく知りたい方は▼の記事をご覧ください。

ここではまず、「W&Yスノーラプター」を構成しているモルフ

  • W&Y(ホワイトアンドイエロー)
  • スノー
  • ラプター

について整理していきましょう。

W&Y(ホワイトアンドイエロー)とは

まず、ホワイトアンドイエローの記事でもポイントとして記載していることを再掲します。

ホワイトアンドイエローは、不規則に入るスポットや背に白抜けが入ることなどが特徴です。

遺伝は、他の品種との組み合わせで模様がランダムに乱れますが、よくわかっていないことが大半です。

ホワイトアンドイエロー特有の神経症状の特徴は、上に反り返りながらバランスを崩したり、首を上下に振ったりするものが多くあります。

ホワイトアンドイエロー特有の神経症状は、ホワイトアンドイエローの遺伝子と分離することが可能であると研究が進められています。

このポイントの中でも、ホワイトアンドイエローは、他の品種との組み合わせでコンボに変わった模様の乱れが現れることが注目されています。

そのため、ホワイトアンドイエローは神経障害が必ず発現するエニグマに代わって人気が出て、たくさんのコンボモルフが生まれています。

そして、遺伝的な詳しいことはまだはっきりとわかっていないようですが、ホワイトアンドイエローの特徴が強く現れている個体同士の掛け合わせでは、ホワイトアンドイエローの特徴が強く現れている子が生まれます。

また、ポイントとしても記載しましたが、ホワイトアンドイエロー特有の神経症状「ホワイトアンドイエロー・シンドローム」が存在することがわかっています。

症状としては、以下の通りです。

  • 上を向くように反り返りながらバランスを崩します。
  • 首を上下に振る傾向があります。
  • 瞳の焦点が定まっていないことが多いです。
  • 症状を示していない個体が、後天的に発症することはありません。

参考図書の多くに、「ホワイトアンドイエローには神経症状がない」と書かれています。
これは、ホワイトアンドイエローが作り出された当初には神経症状が確認されなかったのにも関わらず、2017年頃から「ホワイトアンドイエロー特有の神経症状」として確認され始めたからです。
無作為な繁殖を行った場合に、ホワイトアンドイエロー・シンドロームが蔓延する恐れがあるということを、繁殖を視野に入れるなら肝に銘じなければなりません。

スノーとは

スノーラプターの記事でスノーについては詳細に解説していますが、ここでもポイントをご紹介します。

スノーとは「雪」のことで、体色の黄色みが減少して白っぽい地肌をしている品種のことを言います。

スノーは遺伝の違いによって、大きく分けて2つのタイプがあります。

  • 血統交配によって表現を強めていったタイプ
  • 共優性遺伝するタイプ(マックスノー)

血統交配とは、同じ血筋を掛け合わせることを言います。

この中の「血統交配によって表現を強めていったタイプ」の中に

  • The Urban Gecko 社が生み出し、血統管理している「TUGスノー(タグスノー)」
  • Reptillian Gem 社が生み出し、血統管理している「GEMスノー(ジェムスノー)」

がありますが、遺伝の仕方には少し差があるようです。

他にも「血統交配によって表現を強めていったタイプ」はいくつか存在し、「TUGスノー」「GEMスノー」「マックスノー」と区別して「ラインブレッドスノー」と呼ばれることもあります。

この「ラインブレッドスノー」は、ハイポタンジェリンなどと同じく選別交配によるものが多いです。

選別交配とは、より表現の強い個体(スノーであれば、より黄色みが減少している個体)同士を選りすぐって交配させることを言います。

一般的にコンボモルフで「スノー」というと、「マックスノー」のことを指していることが多いので、今回のW&Yスノーラプターに組み合わされている「スノー」は「マックスノー」であるとします。

そこで、少し「マックスノー」について解説します。

マックスノーとは

マックスノーの記事でも解説していますが、マックスノーの特徴と遺伝をご紹介します。

まず、マックスノーの記事でもポイントとして記載していることを再掲します。

マックスノーは黄色味が減って白と黒だけのような見た目になります。

マックスノーは他のスノーと異なり、共優性遺伝となります。

マックスノー同士を掛け合わせるとスーパー体の「スーパーマックスノー」になります。

マックスノーは他の「TUGスノー」「GEMスノー」と違って、共優性遺伝するのが最も大きいポイントです。

共優性遺伝について詳しく知りたい方は「【初心者向けレオパ繁殖ガイド】③優性・劣性・共優性遺伝を理解しよう!」で遺伝について習得してみてくださいね。

マックスノーが共優性遺伝するモルフのため、マックスノー同士を掛け合わせると、25%の確率でスーパー体である「スーパーマックスノー」が生まれます。

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ちなみに、スーパーマックスノー同士からは100%スーパーマックスノーが生まれます。

マックスノーが作り出されたことによって、マックスノーを用いたコンボ品種には必ず、スーパーマックスノーバージョンもあると言えるようになりました。

つまり、今回の「W&Yマックスノーラプター」もW&Yマックスノーラプター同士を掛け合わせることで「W&Yスーパーマックスノーラプター」を作り出すことが可能です。

ただ、神経障害のこともあるので、W&Yを含むモルフの交配には十分注意をしてください。
神経障害を発現していない個体でも、神経障害に繋がる遺伝子を持っている可能性があります。

ラプターとは

ラプターに関しては、ディアブロブランコの記事スノーラプターの記事に記載している内容とほぼ同一となりますが、ご紹介します。

ラプターは、RAPTORと表記されます。

  • R:レッドアイ
  • A:アルビノ
  • P:パターンレス
  • T:トレンパー
  • OR:オレンジ

上記の通り、それぞれの頭文字をとって「RAPTOR(ラプター)」と呼ばれています。

アルビノ化されたエクリプスが入っているので、目全体が真っ赤なフルアイか、目の前半分が真っ赤なスネークアイになります。

また、体の模様は「パターンレス」なので、消えているものが上等とされますが、バンドが残った個体やリバースストライプ状の模様を持った個体も多く存在します。

現在は、「トレンパーアルビノ」と「エクリプス」のコンボでも「ラプター」と呼ばれることが多いです。

のの

時代によってコンボモルフの組み合わせは若干変わってくるのかなとは思いますが、何世代にもわたって作り出されたモルフには違いありませんね。

真っ赤な目を持ち、オレンジ色の体をしたレオパ」は非常にインパクトがあり、一躍人気になりました。

そのため、このラプターを元にした更なるコンボ品種が作られています。

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W&Yスノーラプターの特徴とは?

ここまでW&Yスノーラプターを構成している「W&Y」「スノー」「ラプター」をご紹介してきましたが、モルフ名としてこの3つのモルフが表記されているということは「見た目に特徴として現れている」ということです。

つまり、「W&Y」と「スノー」と「ラプター」の3種類の特徴が見た目に現れています。

見た目の特徴だけを整理してみましょう。

まず、ホワイトアンドイエローの特徴です。

ホワイトアンドイエロー(W&Y)の特徴
  • 幼体の時は、黄色みが強い個体と白色が強い個体がいます。
  • 成長するにつれて体にスポットが現れてきます。
  • 目の虹彩が、薄いグレーであることが多いです。
  • スポットが不規則に全身に散りばめられます。
  • 体の側面や手足などが白く色抜けする個体が多いです。
  • 全体的な体色が明るく、白みが強い印象の色合いになります。
  • 背の中心線に沿って色が抜ける傾向もあります。
  • 神経症状が出る場合があります。

そして、スノー(マックスノー)の特徴です。

スノー(マックスノー)の特徴
  • マックスノーは黄色味が減って白と黒だけのような見た目になります。
  • 幼体時ほど白が強くて、成長するにつれて薄いクリーム色のような黄味が出てきます。

そして、ラプターの特徴です。

ラプターの特徴
  • 目全体が真っ赤なフルアイか、目の前半分が真っ赤なスネークアイになります。
  • 体の模様は消えているものが基本ですが、バンドが残った個体やリバースストライプ状の模様を持った個体も多く存在します。
  • 体の色はオレンジ色です。

これら3つの特徴を踏まえて、W&Yスノーラプターの特徴をまとめると以下の通りです。

  • 目の虹彩全体が真っ赤(フルアイ)か、前半分くらいが真っ赤(スネークアイ)か、片目ずつがそのいずれかになっています。
  • 成長するにつれて体にスポットが現れてきます
  • ラベンダー色のスポットが不規則に全身に散りばめられます。
  • 体の側面や手足などが白く色抜けする個体が多いです。
  • 背の中心線に沿って色が抜ける傾向もあります。
  • 体色が全体的に明るくなります。
  • 成長すると地色は淡い黄色になります。
  • 神経症状が出る場合があります。
のの

コンボになることによって強く見た目に現れる特徴もあり、とても興味深いですね!

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W&Yスノーラプターの遺伝とは?

遺伝を【初心者向け繁殖ガイド】に基づいて考えていきます。

今回、考えなければならない要素(遺伝子)は「W&Y」「スノー」「トレンパーアルビノ」「エクリプス」です。

この中で、「W&Y」は

  • 優性遺伝する?
  • 共優性遺伝する?
  • 多因性遺伝(ポリジェネティック)なの?

というところで、本やサイトによって書いていることが異なります。

のの

今回のW&Yは、通説とされている優性遺伝として考えていきますね。

そして、スノーはマックスノーであるということにします。

すると…

  • W&Y:優性遺伝モルフ
  • スノー(マックスノー):共優性遺伝モルフ
  • トレンパーアルビノ:劣性遺伝モルフ
  • エクリプス:劣性遺伝モルフ

というふうに整理できます。

のの

遺伝について「?」の方には意味不明の内容だと思うので、【繁殖ガイド】第4回目に記載の用語のポイントだけ掲載します。

  • 遺伝子は、親から子へと受け継がれる特徴を伝える役割を持っていて「設計図」に例えられます。

    遺伝子については第1回目に戻ってみてくださいね。

  • オス親とメス親の設計図情報が同じである時(遺伝子座遺伝子型同じ2つの遺伝子で構成されている時)、それを『ホモ接合』と呼びます。
  • オス親とメス親の設計図情報が異なる時(遺伝子座遺伝子型異なる2つの遺伝子で構成されている時)、それを『ヘテロ接合』と呼びます。

    遺伝子座遺伝子型ホモ接合ヘテロ接合については第2回目に戻ってみてくださいね。

  • 遺伝子型がヘテロ接合の場合、見た目に発現した遺伝子は見た目に発現しなかった遺伝子に対して優性遺伝するといいます。
  • 逆に、見た目に発現しなかった遺伝子は見た目に発現した遺伝子に対して劣性遺伝するといいます。
  • 遺伝子型がヘテロ接合の場合、子に異なる2つの遺伝子両方の特徴が発現したときに2つの遺伝子には優劣の関係がなく、その2つの遺伝子は共優性遺伝するといいます。

    優性遺伝劣性遺伝共優性遺伝については第3回目に戻ってみてくださいね。

遺伝はこのモルフの組み合わせなので、例えば「W&Yスノーラプター」同士の交配で生まれてくるベビーのモルフの確率は、

  • トレンパーアルビノユニバース:18.8%
    ※ユニバースとは、「スーパーマックスノー」「エクリプス」「W&Y」のコンボモルフです。
  • スーパーラプター:6.3%
  • W&Yスノーラプター:37.5%
  • スノーラプター:12.5%
  • W&Yラプター:18.8%
  • ラプター:6.3%

となります。

2匹の親個体が持つ「W&Y遺伝子」は「ヘテロ接合」であるとの仮定のもと計算しています。

ちなみに計算方法は下の図の通りです。

遺伝については完全初心者の方向けに【繁殖ガイド】を展開していますので、確認してみてくださいね。

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W&Yスノーラプターをご紹介!

レオパ紹介をさせてください!と SNS でお声かけしたところ…

  • Yさんが”アゥマ”
  • Aさんが”マロン君”

のお写真を貸してくださいました。

のの

Yさん、Aさん、ありがとうございます!

W&Yスノーラプターの”アゥマ”

横からのお写真をいただきました。

目全体が真っ赤なフルアイとなっているので、ラプターの特徴を引き継いでいることがよくわかりますね。

体色が全体的に明るく体の側面や手足が白くなっていることもW&Yの特徴を引き継いでいます。

のの

地色がとても淡く明るい黄色なので、見ていてとても優しい気分になりますね。

頭に見える少し濃い目の黄色いスポットが細かめですが、模様の出方には個体差があるので、この頭の模様も含めて「このお顔」がこの子の特徴と言えそうです。

Yさん、アゥマの愛らしいお写真を、ありがとうございました!

W&Yスノーラプターの”マロン君”

横からのお写真と上からのお写真をいただいたので、体の模様もわかりやすいですね。

このお写真では、目の雰囲気が「全体が真っ赤」には見えないですが、これは瞳の赤と虹彩部分の赤が別々に赤く染まっているからです。

のの

場所の明るさによっては瞳の大きさが変わり、瞳と虹彩の境目がわかりやすい時があります。

体全体が白色寄りの淡い黄色でとても優しい雰囲気ですね。

頭部にある模様は少し濃い目の黄色をしていますが、体にある模様は少しラベンダー色をしています。

ラベンダー色のスポットが不規則に全身に散りばめられるというW&Yスノーラプターの特徴がよくわかりますね。

のの

体にあるスポットの大きさが少し大きめですが、これがこの子の個性と言えるでしょう。

Aさん、マロン君の愛らしいお写真を、ありがとうございました!

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まとめ:W&Yスノーラプター

W&Yスノーラプターをご紹介しましたが、いかがでしたか?

もう一度、まとめておくと…

W&Yスノーラプターは、「W&Y」と「スノー」と「トレンパーアルビノ」と「エクリプス」のコンボモルフです。

ラベンダー色のスポットが不規則に全身に散りばめられ、体の側面や手足などが白く色抜けする個体が多いです。
体色は全体的に明るくなります。

W&Yが入っているので、特有の神経症状「ホワイトアンドイエロー・シンドローム」が現れる個体もいます。

W&Yスノーラプターと一言でいっても模様の出方には個性があります。

大きめの模様がある子や、小さいスポットが散り乱れた模様の子まで、個性豊かなモルフなので、お気に入りの子がきっといるはずです。

のの

ぜひ、自分にとっての「1匹」を見つけてくださいね。

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ぜひ、皆さんのレオパちゃんを紹介させてください。
更新がゆっくりなので、かなりお待たせしておりますが、気長にお待ちくださいね。

のの(X:@leopalife Instagram:@nono_leopalife)まで、是非ご連絡をお待ちしております。

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