「大きさに特徴が現れる品種に興味がある!」
「ジャイアントに”スーパー”が付くと何が変わるの?」
「レオパの品種を知りたい!」
そんな人のために、2015年からヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー、以下レオパ)に囲まれて暮らしている私、のの(X:@leopalife Instagram:@nono_leopalife)がレオパの品種(モルフ)の【スーパーゴジラジャイアント】についてご紹介します。
この記事を読むと、スーパーゴジラジャイアントの特徴や遺伝について知ることができます。
スーパーゴジラジャイアントについてのポイントは以下の通りです。
「ジャイアント」や「スーパージャイアント」は大きさに特徴が現れるモルフです。
「スーパーゴジラジャイアント」は、「ゴジラ」というブランド名の「スーパージャイアント」です。
「スーパージャイアント」は生後1年でオス110g以上・メス90g以上に達し、体格ががっしりして顔つきもゴツゴツした見た目になります。
それでは、スーパーゴジラジャイアントについて詳しく見ていきましょう!
「スーパーゴジラジャイアント」とは
スーパーゴジラジャイアントは、大きさに特徴が現れるモルフです。
「スーパーゴジラジャイアント」自体をご紹介する前に
- スーパー
- ゴジラ
- ジャイアント
と、言葉を分けてご紹介していきます。
理解しやすいように「ジャイアント」から解説していきますね。
「ジャイアント」について
ジャイアントは、有名ブリーダーである Ron Tremper 氏によって生み出されました。
そのため「トレンパージャイアント」と呼ばれることもあります。
ジャイアントかどうかを判別するには、生後1年経過後の体重を基準とします。
ジャイアントではない「生後1年のレオパ」の適正体重は35〜50gと言われています。
これに対して、生後1年でオス80〜100g・メス60〜90gにまで成長していれば「ジャイアント」と呼ばれます。
ジャイアントの生みの親である Tremper 氏は、この基準を元に販売を行なっているようですが、他のブリーダーさんの中には幼体期から販売している方もいらっしゃいます。
「スーパー」と「スーパージャイアント」について
「ジャイアント」はマックスノーというモルフ同様に「共優性遺伝」をすると考えられてきました。
共優性遺伝では、共優性遺伝のモルフ同士の掛け合わせで、次世代に25%の確率で「スーパー体」と呼ばれる別の見た目が現れます。
「スーパージャイアント」は、色や模様などはジャイアント同様にノーマルの見た目をしていますが、大きさに違いが現れます。
「スーパージャイアント」はジャイアントよりもさらに大型化するのが特徴で、生後1年でオス110g以上・メス90g以上に達します。
「ゴジラ」について
「ゴジラ」はジャイアントの中のブランド名(ライン名)です。
「ゴジラ」は Gecko.etc 社の Steve Sykes 氏が作り出した血統で、「ゴジラ」と名付けたジャイアントから得られた子孫に名付けられています。
スーパーゴジラジャイアントの特徴
スーパーゴジラジャイアントは、 Gecko.etc 社の Steve Sykes 氏が作り出した「ゴジラ」の血統のスーパージャイアントです。
「ゴジラ」というブランド名は付いていますが、スーパージャイアントと見た目はほぼ同様です。
色や模様はノーマルですが、生後1年でオス110g以上・メス90g以上に達するのが特徴です。
ジャイアントとスーパージャイアントに共通して、ジャイアントではない個体(ノーマル個体)よりも体格ががっしりしていて、頭部のエラが張ったゴツゴツとした顔つきになります。
スーパーゴジラジャイアントの遺伝
先述の通り、スーパーゴジラジャイアントの元になっている「ジャイアント」が
- 共優性遺伝なの?
- 劣性遺伝なの?
- 多因子遺伝なの?
ということは、まだはっきりわかっていません。
しかし、ジャイアントは「共優性遺伝」をすると考えられてきたので、今回は共優性遺伝をするものとして考えてみます。
遺伝について「?」の方には意味不明の内容だと思うので、【繁殖ガイド】第4回目に記載の用語のポイントだけ掲載します。
- 遺伝子は、親から子へと受け継がれる特徴を伝える役割を持っていて「設計図」に例えられます。
●遺伝子については第1回目に戻ってみてくださいね。 - オス親とメス親の設計図情報が同じである時(遺伝子座の遺伝子型が同じ2つの遺伝子で構成されている時)、それを『ホモ接合』と呼びます。
- オス親とメス親の設計図情報が異なる時(遺伝子座の遺伝子型が異なる2つの遺伝子で構成されている時)、それを『ヘテロ接合』と呼びます。
●遺伝子座・遺伝子型・ホモ接合・ヘテロ接合については第2回目に戻ってみてくださいね。 - 遺伝子型がヘテロ接合の場合、見た目に発現した遺伝子は見た目に発現しなかった遺伝子に対して優性遺伝するといいます。
- 逆に、見た目に発現しなかった遺伝子は見た目に発現した遺伝子に対して劣性遺伝するといいます。
- 遺伝子型がヘテロ接合の場合、子に異なる2つの遺伝子両方の特徴が発現したときに2つの遺伝子には優劣の関係がなく、その2つの遺伝子は共優性遺伝するといいます。
●優性遺伝・劣性遺伝・共優性遺伝については第3回目に戻ってみてくださいね。
まず、例えば「ゴジラジャイアント」同士の交配で生まれてくるベビーのモルフの確率は、
- スーパーゴジラジャイアント:25%
- ゴジラジャイアント:50%
- ノーマル:25%
となります。
ちなみに計算方法は下の図の通りです。
そして、「スーパーゴジラジャイアント」同士の交配で生まれてくるベビーのモルフの確率は、
- スーパーゴジラジャイアント:100%
です。
とても簡単ですが…計算方法は下の図の通りです。
遺伝については完全初心者の方向けに【繁殖ガイド】を展開していますので、確認してみてくださいね。
スーパーゴジラジャイアントをご紹介!
レオパ紹介をさせてください!と SNS でお声かけしたところ…
- Oさんが”みかんちゃん”
のお写真を貸してくださいました。
Oさん、ありがとうございます!
スーパーゴジラジャイアントの”みかんちゃん”
みかんちゃんは、2024年1月頃に誕生したスーパーゴジラジャイアントです。
2024年4月のお写真は、お迎え当初のお写真ですが、見た目もサイズも完全に「ベビー」です。
しかし、2024年9月のお写真は、生後8ヶ月ほどですが、すでに体重が68.3gだそうです。
ジャイアントでない個体の生後1年の適正体重が35〜50gと言われているので、みかんちゃんが如何に大きいかがわかりますね。
飼い主のOさん曰く、ご飯の食いつきも他の子と比べて断然良いそうで、手足が長く、体長も長い気がするとのことでした。
上のお写真は、2023年8月入荷のきな子ちゃん(モルフはスノーラプター)との比較写真です。
生後約1年3ヶ月のきな子ちゃんと比べても、サイズ感が同じくらいですね。
飼い主のOさんは、みかんちゃんの方が大きいくらいに見えると仰っていました。
スーパージャイアントなだけあって、顔の骨格がみかんちゃんの方がしっかりしているとのことです。
みかんちゃんは、まだ生後約8ヶ月です。
どこまで大きくなるのか、とても楽しみですね。
Oさん、愛らしいお写真をありがとうございました!
まとめ:スーパーゴジラジャイアント
スーパーゴジラジャイアントをご紹介しましたが、いかがでしたか?
もう一度、まとめておくと…
「ジャイアント」や「スーパージャイアント」は大きさに特徴が現れるモルフです。
「スーパーゴジラジャイアント」は、「ゴジラ」というブランド名の「スーパージャイアント」です。
「スーパージャイアント」は生後1年でオス110g以上・メス90g以上に達し、体格ががっしりして顔つきもゴツゴツした見た目になります。
「ジャイアント」や「スーパージャイアント」の遺伝はいまだに研究中ではありますが、大きさに特徴のある唯一のモルフです。
また、「ジャイアント」や「スーパージャイアント」は多品種とのコンボモルフで流通している場合が多いです。
「トレンパーアルビノ」との組み合わせや「サングロー」との組み合わせなど、たくさんの「ジャイアント個体」が生み出されています。
コンボになると目や体の模様にも変化が出てくるので、お気に入りの子がきっと見つかるはずです。
ぜひ、自分にとっての「1匹」を見つけてくださいね。
参考図書
みんなのレオパをご紹介させてください!
X(旧Twitter)や Instagram にて、レオパを飼育されてる人にお声かけをさせていただいておりますが、まだまだ品種カテゴリーを充実させていきたいと考えております!
ぜひ、皆さんのレオパちゃんを紹介させてください。
更新がゆっくりなので、かなりお待たせしておりますが、気長にお待ちくださいね。
のの(X:@leopalife Instagram:@nono_leopalife)まで、是非ご連絡をお待ちしております。