「レオパをお迎えしたいけど、どんな準備が必要なんだろう?」
そんな人のために、ヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー、以下レオパ)に囲まれて暮らしている私、のの(@leopalife)がレオパをお迎えする前に確認しておきたい7つのことを解説します。
この記事を読むとレオパをお迎えする前に知っておきたいことやお迎え時に確認することがわかります!
レオパをお迎えする前に確認しておきたいことは次の7つです。
- 飼育にまつわるお金と設備
- 動物愛護管理法
- レオパの入手方法
- 購入時の注意点と手続き
- 購入時のチェックポイント
- 持ち運び時の注意点
- お迎え当日にしない方がよいこと
それではひとつひとつ解説していきます。
飼育にまつわるお金と設備
飼育を決める前に気になるのが、
「飼育にどれくらいの費用がかかるのか?」
「飼育に必要な設備はどのようなものか?」
ですね。
以下の2つに分けて説明をします。
- 生体の費用
- 飼育に必要なものとその費用
予算と必要な設備を把握して、飼育できるかどうか検討しましょう!
生体購入の予算は2万円ほど
生体の費用は、文字通りレオパ自体を購入する際の費用です。
レオパ自体の値段は品種(モルフ)によって大きく異なります。
最低価格は4000円から20万円以上するモルフもあります。
また、そのモルフの流通状況や個体のグレード、販売業者によっても値段の差があるので一概に「このモルフはこの値段!」ということができません。
例を挙げるとキリがないのですが…
- 流通量の多いハイイエローで4000円〜8000円程度
- 人気種のスーパーマックスノーで1万5000円〜2万円程度
の予算を見ておけば良いでしょう。
即売会イベントに何度も行った経験からお話をすると、2万円ほど用意できれば選択肢はかなり広がります。
購入したい個体が決まっていないのであれば、2万円は用意したいところです。
必要な設備にかかる金額は最低1万円程度
レオパ飼育に必要なものは以下の通りです。
- 爬虫類用ケージ
- シェルター
- 床材
- パネルヒーター
- 水入れ
- 餌
これらを合わせて最低1万円程度の予算は見ておいた方がよいでしょう。
なお、最低限、必要になるものをピックアップしてご紹介しています。
なので、冬場の保温が足りない場合には保温グッズを追加しなければなりません。
また、大きなケージで飼育したい場合もケージだけで1万円を超えてしまう場合もあります。
予算は余裕を持って見積もっておいた方がよいですね。
また100円均一のシューズボックスなどを飼育ケージとして飼育することもできます。
しかし、保温器具の使用で思わぬ事故に発展してしまう場合もあるので、全ての人におすすめできる方法ではありません。
動物愛護管理法を知ろう
動物愛護管理法とは、すべての人が「動物は命あるもの」であることを認識するために定められた法律です。
「法律なんて難しい…」
とアレルギー反応を起こしてしまう方もいると思うので、知っておいてほしいことだけピックアップしました。
詳しく知りたい方は環境省がまとめる動物愛護管理法の概要をご覧ください。
飼い主に守ってほしい5か条
動物を飼うことは、動物の命を預かるということです。
動物が健康で快適に暮らせるようにしたり、社会や近隣に迷惑を及ぼすことのないようにしたりする工夫が必要ですね。
飼い主の方に守ってほしい5か条は次の通りです。
- 動物の習性等を正しく理解し、最後まで責任をもって飼いましょう
- 人に危害を加えたり、近隣に迷惑をかけることのないようにしましょう
- むやみに繁殖させないようにしましょう
- 動物による感染症の知識を持ちましょう
- 盗難や迷子を防ぐため、所有者を明らかにしましょう
「レオパ飼育には関係ない」と思わずに一度目を通しておきたいですね。
動物取扱業者を選ぶときのポイント
動物を販売するためには、動物取扱業の登録が必要です。
購入する場合は、登録している業者であることを確認するようにしましょう。
入手する時の動物取扱業者を選ぶ時のポイントも環境省がまとめる動物愛護管理法の概要に掲載されています。
広告は適切に行われていますか?
登録を受けている業者の広告には、登録番号、動物取扱責任者、動物取扱業の種別などが記載されています。
店内に登録番号が記入された標識を提示してありますか?
登録を受けている業者は、登録番号や営業の種類、登録期限などを記した標識を店内に提示しています。
スタッフは名札(識別票)をつけていますか?
スタッフは登録番号や営業の登録期限などを記した名札(識別票)をつけています。
購入する前に飼い方や健康状態などの説明はありましたか?
販売者は、販売する前に購入者に対して動物の健康状態やワクチン接種の有無、飼い方、標準体重・体長などの説明をしなくてはなりません。
ケージが狭すぎたり明るすぎたりしませんか?
動物が立ったり寝たりするのに十分な空間を確保し、過度の苦痛を与えないよう照明や音に配慮しなくてはなりません。
排泄物などで施設が汚れたり悪臭がしていませんか?
業者は、排泄物を適切に処理し、施設を常に清潔に保って、悪臭や害虫の発生を防ぐなど、周辺環境にも配慮しなくてはなりません。
レオパの入手方法
レオパの飼育を決めたら、次にレオパをどこで入手するかを決めましょう。
知り合いからの譲渡を除けば、4つの選択肢があります。
- 総合ペットショップ
- 爬虫類専門ショップ
- 即売会イベント
- 個人ブリーダーさん
大手の総合ペットショップの爬虫類を取り扱っている店舗では、レオパを扱っている場合がほとんどです。
規模や特徴も様々なので、気になるショップがある場合は問い合わせてみましょう。
また、各地域に爬虫類に特化したショップがあります。
その爬虫類ショップではたくさんの品種(モルフ)のレオパが扱われています。
多くの種類の中から、自分にぴったりの個体を見つけたい!という方にオススメです。
次に即売会イベントで入手するという選択肢です。
即売会イベントは各地域で年に数回開催されます。
即売会イベントでは、たくさんのレオパがずらーっと並んでいることがほとんどです。
金額もショップと比べるとイベント価格でお安くなっていたり、ブリーダーさんから直接購入できたりするので、おすすめです!
しかし、中にはあまり状態の良くない生体が売られていることもあります。
元気な個体を選ぶポイントをチェックしておきましょう!
次に個人ブリーダーさんから入手するという選択肢です。
なかなか出会うことがない個人ブリーダーさんですが、最近ではネットで生体の紹介をしているブリーダーさんも増えてきました。
食べている餌だけではなく、その子のお母さんとお父さんについても知ることができるのが個人ブリーダーさんから入手するメリットですね。
購入時の注意点と手続き
爬虫類の販売業者には、お客様である購入者に対し対面説明が義務づけられています。
そのため、爬虫類の通信販売は禁止されており、インターネットでのオークションなどでの取り扱いもできません。
ネットでレオパのベビーを紹介しているブリーダーさんも通販でその個体を販売することはできません。
また、購入するときには販売者が用意した確認書に購入者の氏名や住所などを記入しなければなりません。
売る側も買う側も責任を持ってペットを扱う確認作業なので、必ずこれらの手続きをするようにしましょう。
購入時のチェックポイント
購入時のチェックポイントは大きく3つあります。
- ブリードされた国はどこか?
- 育った環境と餌は何か?
- 元気な個体か?
ひとつずつ解説していきます。
この3つのチェックポイントをしっかり確認してスムーズに飼育を始めましょう!
ブリードされた国を確認する
ペットとして流通しているレオパのほとんどは、国内や海外でブリード(繁殖)された個体です。
そこで導入する際にポイントとなるのが「どこでブリードされたか?」です。
例えば、アメリカは魅力的な品種(モルフ)が次々と発表されていて、日本での流通量もとても多いです。
そんなアメリカですが、ブリーダーによっては、高温多湿の環境で累代的にブリードしています。
また、脂肪分が多いミルワームを与えて育てられることが多いです。
それを知らずに個体を導入後、低温乾燥の環境でコオロギを与える飼育を開始するとどうなるでしょうか?
- レオパが調子を崩してしまった…
- なかなか餌を食べてくれない…
- 飼育がうまくいかない…
このようなトラブルに繋がってしまう場合があります。
購入時にはブリードされた国や場所を確認して、その個体が育った環境に近づけて飼育をスタートするのが良いですね。
ブリード国別の特徴を簡単な表にしたので、把握しておくようにしましょう。
国内ブリード | EU(ヨーロッパ)ブリード | アメリカブリード |
---|---|---|
日本の環境に馴染んでいるので導入しやすい | 日本に近い環境でブリードされていることが多く、導入しやすい | 高温環境でブリードされている場合が多いので導入には注意する |
餌はコオロギを与えている場合が多い | 餌はコオロギを与えている場合が多い | 餌はミルワームを与えている場合が多い |
国別の初期飼育方法についてはまた別記事で詳しく解説します!
育った環境や餌を確認する
国別の大きな特徴も把握は必要ですが、個別の育った環境や与えられていた餌を確認するのも重要です。
アメリカブリードでも餌をミルワームからコオロギに切り替えて日本の環境に慣らしてから販売をしているところもあります。
- 栄養バランスに優れていて入手が容易なコオロギで初めから飼育ができるのか?
- 特定の人工餌にすでに餌付いているのか?
- 温度や湿度はどの程度で飼育されていたのか?
など確認できることは全て聞いてから導入するようにしたいですね。
元気な個体を選ぶ
レオパを購入する際には、必ず個体の健康状態をチェックしましょう。
チェック事項は次の9つです。
- 痩せていないか? 尾、頭、背骨をチェック。
- サイズと年齢が合っているか? 順調に成長しているかチェック。
- ケガはないか? 体に傷がないかチェック。
- 脱皮不全はないか? 指や尾に脱皮殻が残っていないかチェック。
- 手足が曲がっていないか? 足が曲がっていたり動きがおかしくないかチェック。
- 口に異常はないか? 口を閉じた時、あごが上下揃っているかチェック。
- 目に異常はないか? 目の大きさが左右で同じかチェック。また、目が小さかったり、飛び出たりしていないかもチェック。
- 皮膚に異常はないか? 皮膚が変に盛り上がっていたりしないかチェック。
- 総排泄孔まわりはキレイか? 糞や汚れがこびりついていないかチェック。
まずチェックしたいのは「痩せていないかどうか」です。
尾が細かったり、頭部や背骨が浮いて確認できる個体は痩せています。
痩せている個体は、餌食いが悪い発育不良の場合やクリプトスポリジウムなどの原虫症に感染している場合もあるので注意が必要です。
その他にもチェック事項はたくさんありますが、ポイントは
- 病気になっていないか?
- 悪環境で育っていないか?
- 病原菌やストレスを持っている可能性はないか?
ということです。
詳しくは「レオパお迎え前に!元気な個体を選ぶ方法【9つのチェック項目】」に書いていますので、そちらも参考にしてください。
健康面と導入前の餌や温度・湿度をしっかり確認して飼育を始めたいですね。
持ち運び時の注意点
持ち運びに適した温度は、20〜30℃。
特に、真夏の高温は危険です。
30℃以上にならないように注意しましょう。
真夏や冬期などは、ちょっとしたミスで個体に大きなダメージを与えてしまったり、最悪の場合死んでしまうこともあります。
購入後はカップなどの容器に入れて持ち帰ることが多いです。
そのカップをできればダンボールなどの容器に入れ、すき間を新聞紙などで埋めると、断熱・保温効果がアップします。
また、カップが安定して揺れによるストレスを軽減することにもつながります。
夏の運搬
夏は高温に特に気をつけて、直射日光は絶対に避けるようにしましょう。
自動車などで運搬をする際は、クーラーをかけて、たとえ短時間でも車内に放置してはいけません。
購入後はできるだけ早く持ち帰るようにします。
冬の運搬
冬は低温に注意が必要です。
しかし、意外と盲点となるのが携帯カイロによる低温やけどです。
レオパが入った容器をカイロの上に直接おくと低温やけどをする場合があるので、注意しましょう。
夏と同様、購入後はできるだけ早く持ち帰るようにします。
お迎え当日にしない方がよいこと
お迎え当日にしない方がよいことは次の2つです。
- 餌を与える
- 触れ合い
餌を与えずにそっとしておくことが大事です。
運搬時にストレスはかかっていますし、導入時にセッティングした新しい環境にもお迎え当日はまだ慣れていません。
まずは環境に慣れてもらってから、翌日以降に餌を与えるようにしましょう。
そして、触れ合いはケージに移すときに優しく触る程度に抑えることがポイントです。
レオパにとってのストレスを最小限にとどめられるように注意したいですね。
まとめ:レオパをお迎えする前に確認しておきたい7つのこと
レオパをお迎えする前に確認しておきたい7つのことは以下の通りでした。
- 飼育にまつわるお金と設備
- 動物愛護管理法
- レオパの入手方法
- 購入時の注意点と手続き
- 購入時のチェックポイント
- 持ち運び時の注意点
- お迎え当日にしない方がよいこと
特に、購入時の注意点やチェックポイントはお迎えする時に参考にしてくださいね。
素敵な出会いがあり、スムーズに飼育のスタートを切れることを願っています!