「レオパを飼育されている他の方の飼育方法を知りたい!」
「少しでも長くレオパとの生活を送りたい!」
そんな人のために、2015年からヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー、以下レオパ)に囲まれて暮らしている私、のの(X:@leopalife Instagram:@nono_leopalife)が2年以上レオパを飼育されている方を対象にインタビューを実施しました!
今回、インタビューさせていただいたのは、合計5匹のレオパを飼育されている【Yoshi(X:@akayoshi34)さん】です。
このインタビュー企画は「レオパと暮らす」管理人の”のの”が、「他の飼育者さんの飼育環境を見てみたい!詳しいことを知りたい!」と思ったのがきっかけで、SNSでお声がけさせていただいたものです。
レオパの飼育に関して、完全なる「正解」はなく、その個体その個体に合わせて飼育環境も与える餌も調整していく必要があります。
このインタビューも「これを参考にすれば絶対に飼育成功できる!」というものではありませんが、レオパを2年以上飼育されている事例のひとつとして参考にしていただければ幸いです。
愛するレオパに少しでも長生きしてもらうために、レオパに少しでも快適に過ごしてもらうために、飼い主である私たちができることを見つけていきましょう。
それでは、【Yoshi(X:@akayoshi34)さん】へのインタビューをご覧ください。
飼育されているレオパについて
まずは、飼育されているレオパについて教えていただきました。
教えていただいた内容は以下の通りです。
- 飼い主さんのあだ名、住んでいる地域
- レオパの飼育年数、飼育匹数
- レオパの名前、性別、年齢、モルフ(品種)
- レオパを飼うきっかけ
ーー飼い主さんのあだ名と、温度の参考のために住んでいる地域を教えてください。
『Yoshi』です。
神奈川に住んでいます。
ーーレオパの飼育年数と飼育匹数を教えてください。
飼育年数は10年です。
飼育匹数合計は5匹です。
内1匹は2022年に7歳10か月で亡くなりました。
ーー飼育されているレオパを紹介していただけますか?
1匹目は、ベルアルビノというモルフ(品種)の『ベル』です。
性別はメスで、年齢は10年1ヶ月です。
2匹目は、ベルサングローというモルフ(品種)の『みかん』です。
性別はオスで、年齢は1年5ヶ月です。
3匹目は、エクリプスというモルフ(品種)の『チャー』です。
性別はメスで、年齢は4ヶ月です。
4匹目は、ブラックナイトというモルフ(品種)の『クロミ』です。
性別はメスで、年齢は6ヶ月です。
ーーちなみに、レオパを飼うきっかけは何だったのですか?
小さい頃から生き物が大好きで、蟻や虫を捕まえては虫かごに入れて観察していました。
そして、生き物好きになる原点といっても過言ではない千石先生が、ペットとして最高の生き物とおっしゃっていたのがレオパでした。
飼育できるタイミングを常に待っていました。
レオパの飼育環境・餌について
次に、レオパの飼育環境や餌のことについて、詳しく教えていただきました。
教えていただいた内容は以下の通りです。
- 飼育ケージのサイズ、設置場所
- 温度や湿度の管理方法
- ケージ内のレイアウトや装飾
- 主な餌の種類
- 餌やりの頻度やタイミング
- サプリメントの使用方法や種類
ーー飼育ケージのサイズとケージの設置場所を教えてください。
ケージサイズはグラテラの4530×2個と3030×2個です。
設置場所は、洋室の直射日光が当たらない壁際にメタルラックを組んで設置しています。
本当は4530を4台にしたかったのですがメタルラックの内寸が足りず仕方がなく3030で我慢しております(笑)
ーー温度の管理方法について教えてください。
温度管理ですが、基本ケージ向かって右側をホットスポット左側をクールスポットとしています。
上部に暖突(一つはヒーティングトップ)床面にパネルヒーターを敷いています。
アナログ温湿度計(ビバリアツインメーターNEOと100均の温湿度計)をホット、クールスポットに設置して25℃を下回らない様にしています。
上部ヒーターはサーモに接続して管理してます。
暖突はサーモに繋ぐと不具合がでるそうで要注意ですが、私の場合、特に不具合はここ10年でておりません。
最近、暖突のメーカーさんが変わってサーモ対応になったという話も聞きました。
ーー湿度に関してはどうしていますか?
湿度に関しては、50%~60%をキープするように給餌の際に霧吹きをしてます。
その際に、脱皮促進剤のアリオンシェッドも生体に霧吹きしてます。
ーーケージ内のレイアウトや装飾を教えてください。
床材はデザートソイルを使ってます。
糞をすると丸まってくれるので処理が楽です!!
ホットスポットにウエットシェルターを設置してしまうとサウナ状態になる事があるので、ホットスポットには置かない様に注意が必要かと思います。
クロミだけ半分ソイル半分ペットシーツにしてます。
お迎え後ソイルにしていたのですが、ソイルを食べてしまっていたのでトレーニング中です。
涼しいクールスポットにも温かいホットスポットにもシェルターをそれぞれ置かれていますね。
レオパ自身が自分で好きな環境の場所を選べるレイアウトになっています。
ーー次に、主に与えている餌について教えてください。
餌は現在は基本活餌にしています。
クロコ、イエコ、シルクワーム、ミルワームを活でつかいます。
以前は嫁さんのOKがでなかったので人工餌でしたが、水分量が多く太ってしまう傾向にあった為、活餌がいいと思います。
ーー餌やりの頻度やタイミングはどうしていますか?
フルアダルトは週1回クロコであれば1匹、イエコは2~4匹
それ以外の子は2日に1回クロコ1~2匹あげています。
給餌は仕事から帰宅してなので夜になります。
あげる量は生体の様子をみて、無理にあげる事はしません。
食べないようであれば、たとえ給餌日でもあげない日もあります。
これは、餌をあげすぎてしまうと、余分な脂質が増えて神経障害の様な症状が出る事があると聞いて、あまりあげ過ぎないようにしています。
ーーサプリメントの使用方法や種類を教えてください。
サプリメントはGEXさんのマルチビタミン、カルシウム、レプラーゼを混ぜてコオロギに振りかけてます。
週に1度は上記サプリメントのカルシウムをD3入りに代えて与えてます。
健康管理とケアについて
次に、健康管理とケアについて教えていただきました。
教えていただいた内容は以下の通りです。
- 健康チェックの頻度と方法
- 獣医の選び方や通院頻度
ーー健康チェックの頻度と方法を教えてください。
健康チェックは月に1回体重測定を実施しているのと、朝晩にケージの中を確認して糞の状態等も併せて確認しています。
ーー獣医さん選びの方法や通院頻度については、いかがですか?
獣医さんに関しましては、近隣にエキゾアニマル専門の獣医さんがいらっしゃるのでそこに伺ってます。
基本お迎えして調子が悪い時に伺う程度で、定期的に通院したりはしていません。
レオパとの生活について
次に、レオパとの生活について教えていただきました。
教えていただいた内容は以下の通りです。
- レオパと過ごす時間の楽しみ方
- レオパの個性的な行動や習性
- 飼育を通して学んだことや気づき
ーーレオパと過ごす時間の楽しみ方を教えてください。
基本的にハンドリングは、必要以上にしない様に気を付けています。
やはり犬猫と違って人にさわられて喜ぶ動物だとは思っておらず、ストレスになると考えているからです。
でも動きを見ているだけでも十分癒されます!!
ーーレオパの個性的な行動や習性について感じることはありますか?
エクリプスのハーフアイのチャーさんは、物凄く動きに反応するので見ていてとても愛らしいです。
ーー飼育を通して学んだことや気づきがあれば、教えてください。
飼育を通して学んだ事は『適度な距離感』と『自分に置き換えて色々判断する事』が大切と思ってます。
例えば、特に餌に関しては自分が食べるとしたら、何を食べたかわからない肉や魚を食べたくないのは当然で、それはレオパにしても同じだと思ってます。
後は出来るだけ生きてる環境に近づけて飼育してあげたいと思っています!
レオパも大前提として生き物なので、その生き物の命を預かる以上『自分に置き換えて判断する』ことはとても重要なことですね。
また、Yoshiさんの仰っている「生きてる環境」というのは「本来の自然下で生きている環境」という意味です。
ケージ内のレイアウトを拝見すると、確かに涼しい環境や暖かい環境、少し湿っている環境や乾燥している環境を自分で選べるように工夫されています。
飼育のコツ・アドバイス
次にレオパの飼育のコツとアドバイスを教えていただきました。
教えていただいた内容は以下の通りです。
- 初心者に向けた飼育のポイント
- おすすめの飼育用品やグッズ
ーーレオパ飼育初心者の方に向けた飼育のポイントを教えてください。
レオパはとても飼育しやすい生き物だと思います。
ただ、飼育するからには、その子の命を預かっているという事を忘れずに、その子にとって一番いい選択をしてもらえればと思います。
とても可愛いので、つい毎日給餌したくなってしまいますが、餌のあげ過ぎには注意してください。
そもそもレオパは毎日しっかり食べられるような生活をしていないので、勿論消化器官等もそれに合わせた性能になっていると思ってます。
ベテラン爬虫類飼育者さんが以前、半月位は水だけでも十分問題はないと仰ってました(アダルトの場合)。
ただ、水は切らさない様に水入れや霧吹きをしています。
レオパの生態や体のつくりに合わせて、給餌もペースを考える必要がありますね。
生き物飼育に絶対はないので、これが正解という飼育方法がないのですが、そこがまた面白い所だと思ってます。
色々な方の意見や本などで自分なりに調べてから、自分なりの飼育方法を確立していく過程も楽しめればと思ってます。
レオパをこれから飼育する方に向けて、コメントをいただけますか?
お迎え初日は環境に慣らすためにも、ケージを覗いたり給餌をしない様に気を付けて欲しいです。
餌はやはり活餌が一番だと思います。
確かにコオロギをキープするのがとても大変ですが、可愛い子に上げる餌ですからこだわりたいですよね?
そのつながりで、餌の餌もとても大切です。
自分に置き換えてみても、得体のしれない食べ物を食べるよりは、何を食べて育ってきたのかわかる食べ物を食べた方が安全で安心だと思います。
それはレオパ達にとっても同じだと思っています。
ーーおすすめの飼育用品やグッズがあれば教えてください。
おすすめの飼育グッズは、エキゾテラさんの商品は使い勝手がよく愛用させてもらってます。
ケージは、観音開きの物が給餌やメンテでもやりやすいので、スライド式よりもお勧めです。
その他のエピソード・レオパとの思い出
次にレオパとのエピソードや思い出を教えていただきました。
教えていただいた内容は以下の通りです。
- レオパとのエピソード
- 飼育を通じて得た友人やコミュニティ
ーーレオパとのエピソードを教えてください。
初めてお迎えした時、ケージのロックを忘れてしまい、迷子になった子を必死に探したのを覚えてます。
ロックは必ずしましょう!!
ーー飼育を通じて得た友人やコミュニティがあれば、教えてください。
近くに爬虫類飼育をしている方がいないので、店舗のスタッフさんやX等で情報交換や共有出来る事に感謝してます。
まとめ:自分に置き換えて判断することを大事に
レオパ飼育の事例として、今回は、レオパ飼育10年のYoshiさんにお話を伺いしました。
『適度な距離感』と『自分に置き換えて色々判断する事』を大事にして飼育をされている、Yoshiさん。
また、できる限り、自然下で生きている環境に近づけて飼育をしたいという考えのもと、ケージのレイアウトや与える餌なども考えられていました。
私たちが、レオパを飼うということは、元々パキスタンやアフガニスタンで生きていたレオパの命を預かることです。
人間による累代繁殖がなされ、「ペットとして最適な爬虫類」とは言われていますが、本来のレオパの姿を忘れてはいけません。
レオパの飼育をし始めた初心者さんだけではなく、レオパ飼育を何年かしてきている方(私も含め)も、今一度『レオパを飼うということ』の意味を考え直すきっかけになるのではないかと思います。
レオパが快適に過ごせる環境を作り、静かに見守りながら、レオパ飼育を楽しめるように、力を尽くしていきましょう。
今回インタビューに応じてくださった方について
- お名前(あだ名):Yoshi さん
- X(旧Twitter)アカウント:@akayoshi34
- レオパ飼育歴(2024年8月現在):10年
- 飼育レオパ匹数(2024年8月現在):合計5匹(内1匹は2022年に7歳10か月で死去)
インタビューに応じてくださり、ありがとうございました!
それでは、皆さんも良いレオパライフを〜!