「ブラックナイトに興味があるけど、どんな品種なんだろう?」
「ブラックナイトとメラニスティックって一緒なの?他にもいろんな名前があるみたいだけど、違いは?」
「レオパの最近の人気種を知りたい!」
そんな人のために、2015年からヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー、以下レオパ)に囲まれて暮らしている私、のの(X:@leopalife Instagram:@nono_leopalife)がレオパの品種(モルフ)の【ブラックナイト】についてご紹介します。
この記事を読むと、ブラックナイトというモルフについて理解でき、「黒」を求めて品種改良が進むその市場がわかります。
結論から言ってしまうと、
ブラックナイトは「逆転の発想」から生まれた黒を追求する品種です。
ブラックナイトは、現状で最も黒が強いと言われており、他にも「黒」の品種は多数あります。
ブラックナイトはその血筋を守るため、市場に出回るのはほとんどがメスです。
何だか難しそうに思えますが、めちゃくちゃわかりやすく解説します!
それでは詳しく見ていきましょう!
ブラックナイトについてわかりやすく!
ブラックナイトは、オランダのブリーダーであるFerry Zuumond氏によって15年以上もかけて作り出された品種です。
その経緯とは次のようなものでした。
長い間、オレンジ系の明るい色を出す品種が作り出されたり、黒い色素を減らす方向で白系統の品種が作り出されたりしていました。
しかし、「逆転の発想」で全身が黒い色の品種を求めるブリーダーも生まれてきたのです。
そのスタートが「メラニスティック」という品種でした。
「メラニスティック」は、黒が強く出た個体で、多くのブリーダーが今もなお「より強い黒」を求めてブリードし続けています。
しかし、「黒化」という意味で「全身が黒くなった完全黒化」を指すメラニスティック(Melanistic)ですが、その姿はまだ「黒い色素が増加した状態」止まりです。
そこで、「メラニスティック」と呼ぶことを避けて
- ブラック
- ダーク
と呼ぶブリーダーも多くいます。
そして、現状で最も黒が強いと言えるFerry Zuumond氏によって作られたブラックナイトの他にも
- ブラックベルベット
- ブラックパール
- ハイパーメラニスティック
- ブラックパンサー
- ブラックスター
などメラニスティックに由来する品種名は数多く存在するのです。
ちなみに、メラニスティックはポリジェネティック(多因生成遺伝)です。
そのため、血筋によって数種類の異なるメラニスティックが存在するのですが…
生物の遺伝についての知識が全くない私が、わかるまで調べましたので、解説します!
ポリジェネティック(多因生成遺伝)って何だ?
多因生成遺伝を調べていると、「多因子遺伝」と呼ぶことも多いようですね。
レオパにおいて、多因生成遺伝を持つのは珍しくないようで、オレンジ色の強いモルフである「タンジェリン」も多因生成遺伝なようです。
この多因生成遺伝の形質を持つ表現は、単純なメンデルの法則に従いません。
メンデルの法則とは、優劣の法則・分離の法則・独立の法則のことです。
特にわかりやすい例は、人間の血液型を決めてるのもメンデルの法則ですね。
ブラックナイトは、子が親と似た特徴になることを利用して選別交配されているんです。
「選別交配」とは、ブラックナイトの場合、体の色がより黒いもの同士を掛け合わせて、何世代にもわたって、より綺麗な黒い色の強い個体を作る繁殖技術のことを言います。
同じ血筋による近親交配を何世代も続けて、より強い黒を求める…それがブラックナイトという品種なんですね。
ブラックナイトの量産化のためにされていること
ブラックナイトは、メラニスティックの品種の中でもズバ抜けて黒味が強いです。
黒の度合いにはバラツキもありますが、漆黒と呼んでも差し支えないくらいには黒い個体も存在します。
ブラックナイトを量産化するために、黒が強いオスをほとんど市場に出しません。
これは、黒が強いオスが1匹いれば、多くのメスに掛け合わせることができるためです。
市場価値をコントロールするために、特徴の強いオスは手元に置いておいて、ブラックナイトを量産化しています。
そういった理由から、市場に出回るブラックナイトはメスがほとんどなんですね。
ブラックナイトをご紹介
レオパ紹介をさせてください!と SNS でお声かけしたところ…
- Aさんが”おこげちゃん”の
- Oさんが”あんこちゃん”の
お写真を貸してくださいました。
どちらも「黒」に注目したお名前で、とても可愛らしいですね。
Aさん、Oさん、ありがとうございます!
ブラックナイトの”おこげちゃん”
お顔のアップ写真を頂きましたが、目がとっても綺麗で「宝石のようだ」と思ってしまいました。
おこげちゃんは、脇腹や尻尾の一部などに少し黄色が残っていますね。
お顔にも少し黄色味が残っていて、表情豊かに見えます。
尻尾もプリプリで、その状態の良さが伺えます。
ブラックナイトの”あんこちゃん”
あんこちゃんは「完全黒化」と言ってもいいくらい、真っ黒ですね。
飼い主のOさんからも「特徴は見ての通り真っ黒で、ベロアみたいな感じに見えます」とコメントをいただいております。
ベロアとは、パジャマなどに使用される生地の一種で、毛羽を持つ滑らかな光沢感のある生地のことを言います。
頂いたコメントの通り、本当に黒い光沢感がある生地のような肌感をしています。
触り心地も気になりますね。
まとめ:ブラックナイト
ブラックナイトをご紹介しましたが、いかがでしたか?
もう一度、まとめておくと…
ブラックナイトは「逆転の発想」から生まれた黒を追求する品種です。
ブラックナイトは、現状で最も黒が強いと言われており、他にも「黒」の品種は多数あります。
ブラックナイトはその血筋を守るため、市場に出回るのはほとんどがメスです。
ご紹介させていただいた2匹のように「ブラックナイト」と一言で言っても、見た目も表情も個体差があります。
是非、お気に入りの1匹を見つけてくださいね。
みんなのレオパをご紹介させてください!
X(旧Twitter)や Instagram にて、レオパを飼育されてる人にお声かけをさせていただいておりますが、まだまだ品種カテゴリーを充実させていきたいと考えております!
ぜひ、皆さんのレオパちゃんを紹介させてください。
更新がゆっくりなので、かなりお待たせしておりますが、気長にお待ちくださいね。
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